日な田店主
日矢川 徹さん
「ふらっと日な田」の事業を教えてください。
創業のいきさつを教えてください。
専門学校時代に福岡の料亭でアルバイトをしたことがきっかけで、和食の道に進もうと思いました。料理長に相談したら、東京の味付けを学んだほうがよいと言われ、卒業後に都内の和食店で働きました。25歳のときに「35歳までに自分の店を持つ!」と目標を立てましたが、実際に動き始めたのは34歳の終わりになってから。目標に間に合うように現在の地に店舗を構えることができました。
どのような計画から始まりましたか?
当初から複数店の出店を計画しています。1号店は政策金融機関から融資を受けましたが、2号店は「女性・若者・シニア創業サポート事業」と「千代田区商工融資あっせん制度」を利用させていただきました。必要金額は運転資金を含めて約1,600万円で、そのうち1,250万円を借り入れしました「女性・若者・シニア創業サポート事業」からは750万円の融資を受けています。
資金計画の内訳は?
事業計画書の作成で苦労したことは?
2号店は、1号店と同じ地域・コンセプトのお店であり、すでに1号店を出すときの事業計画書があったので作成はスムーズでした。もし個室や30席作ろうとなると状況は違ったと思います。2号店の資金計画は、開業時からお付き合いのあった中ノ郷信用組合さんに相談しました。
本事業の融資をどのように活用しましたか?
主に内装工事です。古民家で使われていた古木を内装に使用するなど、全体的に落ち着いたイメージでまとめています。2号店はヒノキ材を使用し、独特の木の風合いを活かした内装にしています。1号店は資金もギリギリでしたが、2号店では本当にやりたいようにデザインすることができました。
創業後どのような課題や悩みを持ちましたか?
コロナ禍での出店でしたが、前年度実績がなかったので助成金を受けられませんでした。従業員を雇えず、約1年は私ひとりでなんとか営業しましたが、お客様に多く来店いただいたときはご迷惑を掛けることもありました。逆に、人件費を抑えられたこと、かつ常連様がついてくれたことで、2号店出店の融資審査ではその実績が認められました。
本事業からどのような支援を受けましたか?
本事業を利用してよかった点は?
緊急事態宣言の間は、自分の店だけが取り残されたようで常に不安でしたが、アドバイザーに他店の状況を教えていただいたりして安心しました。これまで料理と接客しかやってこなかったので、経営については学びがあります。5類移行後は売上げも順調に推移しています。社会的信用が上がれば融資などで有利になると考え、法人化を果たしました。3号店の計画も立て始めていますが、やはり人が育たなければ出店・拡大もないので、自分の右腕になるような人材を採用したり、店長の育成を進めたりしています。
創業をしようとしている方ヘメッセージをお願いします。
自己資金が貯まらず、融資審査も通らないと思い込んで開業に踏み切れない方も多いと思います。私もそうでした。東京都や千代田区のように、開業をサポートしてくれる制度を知っていれば、そんなに踏みとどまることもなかったと思います。開業のチャンスを逃さないためにも、色々な制度を知ることが大切だと思います。