株式会社クリート 代表
小越 千富美さん
「クリート」の事業を教えてください
大学専門のアウトソーシング事業を行っています。学生課など、大学の事務部門に弊社の社員がチームを作って常駐して、奨学金に関する学生対応や各種事務手続き、生涯学習の事務局運営などを行っています。
創業のいきさつを教えてください
20代で結婚、子育てに専念しておりましたが40歳を機に大手人材会社でパートタイムとして仕事を再開しPC操作を覚えることからスタートしました。周りの方からのサポートと自分自身も努力を重ねて、大学業務のプロジェクトリーダーを任されるまでになり、仕事を通じて、こんな自分でも成長できるんだ!と自信を持つことが出来ました。そして大学で奨学金の仕事に関わった経験から、学生の「学び」続けることへの支援、また「人材育成」の大切さを痛感し、この仕事を一生の仕事にしたいと思いました。
どのような計画から始まりましたか?
創業後どのような課題や悩みを持ちましたか?
創業当初は、顧客の獲得や人材採用をどうするかが主な課題でした。知名度や何の実績もないスタートアップにとって、最初の顧客の獲得が一番の悩みでしたが、有り難いことに繋がりのあった大学の方に創業のご挨拶に伺ったところ「あなたと一緒に仕事がしたい」とおっしゃっていただき、初めてのご契約をいただきました。その方からいただいた言葉は今でも私のモチベーションになっています。また人材採用についても、知人から紹介をいただき採用することが出来ました。周りの人々に助けられ、本当に感謝しかありません。
本事業の融資をどのように活用しましたか?
社員の給与や事務所の賃貸料、光熱費などの運転資金にも活用しましたが、事業や業務の効率化を図るためのシステム構築も計画していたので、設備資金としても活用させていただきました。
本事業からどのような支援を受けましたか?
女性・若者・シニア創業サポート事業は、第一勧業信用組合様を窓口にさせていただきました。融資実行当初は、毎月ミーティングを実施して下さり、事業計画の通りに進んでいるか、進捗の確認や計画通りに行かないことへのアドバイスなどをいただきました。弊社からも会社の運営状況を包み隠さず報告することで、第一勧業信用組合様との信頼関係も構築でき、その後の融資のご支援もいただきました。
本事業を利用してよかった点はどこですか?
「女性・若者・シニア創業サポート」というタイトルのとおりですね。創業前にある知人から、「シニアの起業、特に女性の起業は、99%失敗するし、融資などしてくれないよ」と助言をもらいました。けれどもこの制度は、その通説をカバーしてくれる制度だと思いました!私のように50代から起業を計画している方には是非、活用していただきたい制度です。
現在の事業の状況は?
創業が2018年10月で、創業後2年後に新型コロナ感染拡大が始まりました。それが収束するまでの2~3年は新しい契約もなかなか伸びず本当に苦しい時期もありましたが、お取引いただける大学も着実に増えており、昨年頃(2023年)からは経営状況も安定してきました。東京だけでなく北海道の大学からもご契約をいただき、取引大学数は10大学となりました。また、創業当初は、私を含めて4名(パート含む)だった社員数も今では38名となり、着実な成長が出来ていると思っています。
創業をしようとしている方へメッセージをお願いします
創業(起業)の目的は、利益を追求するだけではなく、その事業を通じて、社会に貢献したいという気持ちを強く持つことが大切だと思います。社会に貢献する事業であれば、たくさんの人からの共感を呼び、より大きな成功へと繋がると私は思っています。創業(起業)は、決して楽な道のりではありません。しかし、情熱と信念を持ち、努力を継続できれば、必ず夢を叶えることができます。困難に立ち向かう勇気、失敗から学ぶ謙虚さ、そして周りの人々への感謝の気持ちを忘れずに、自分の信じる道を突き進んでください。皆様の創業が、素晴らしい未来を切り拓くことを心より応援しています。